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東京大学 前期 1993年 解答解説 このページの閲覧数
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東京大学 前期 1993年 第3問 (解答解説)

📝 問題

平面内に次の二つの集合,を考える.

,上にない2点,に対し, ,を,と交らない線分又は折れ線で結ぶときの経路の長さの最小値をで表す.

2点,に対し となる点の軌跡を平面上に図示せよ.

✏️ 解答解説

【解答】

とおく. 題意で与えられた二つの領域

および,二つの点,これらと点の距離を図示すると下図のようになる. ここで,の端点をとした.

進入できない線分壁 $l, m$ と点 $P, Q$ および点 $R$ への迂回最短経路

図 1: 進入できない線分壁 と点 および点 への迂回最短経路

が折れ線になるかどうかは,線分とが交わるかどうかによる. よって半直線が区切る領域のうち,よりも軸が大きい部分にが含まれる時は折れ線になり,それ以外の時は直線になる. についても同様だから,平面はがそれぞれ折れ線になるかどうかで種類の領域に以下のように分けられる.

$xy$ 平面の領域分割(直線 $AB$,角度 $90^\circ$ の領域 $A, B$,および除外領域 $D, E$)

図 2: 平面の領域分割(直線 ,角度 の領域 ,および除外領域 )

ここで,は以下のような領域である.ただし,のみ境界を含むとする. で平面上の全ての点を網羅する.

  1. A,B がいずれも直線となる領域

  2. C がいずれも折れ線となる領域

  3. D は直線,が折れ線となる領域

  4. E は折れ線,が直線となる領域

さて,まずはについて考えよう.この領域はの垂直二等分線よりも左側にあるから, 常にが成立する.さらには折れ線となるからであり,よって

となり,題意の条件を満たすことはない.よって考えなくて良い. 全く同様にについてもとなって考える必要はないから,以下について考える.

次にについて考える.この領域ではがいずれも直線だから,

であり,これを満たすのはの垂直二等分線上の点のみである.よってこの領域で条件を満たすのは

である.

次にについて考える.この領域でははいずれも折れ線で,折れ線はのいずれかを経由する. すなわち

である. これらの要素が等しくなる境界を考えると,, だから

である.よってこれらを満たす点の集合は点および点を焦点とする双曲線で,

と与えられる.

そこで領域をさらに(式5)に基づくの表式によってに分割する.

領域 $C$ 内における $d(P,R), d(Q,R)$ の表式に応じた小領域 $C_1, C_2, C_3$ の分割

図 3: 領域 内における の表式に応じた小領域 の分割

ただし,各領域でのは

で与えられる.

まず について,対称性から のみ考える. (式9)から題意の条件は

であり,これを満たす点 は,双曲線

上にある. 対称性からについては題意を満たす点は,双曲線

上にある.

次に について,(式9)から題意の条件は

であり,これを満たす点は の垂直二等分線 上にある. これとの境界(式8)との交点を考えるとを消去して

であり,であることと合わせると

であるから領域は

である.

以上(式4),(式11),(式12),(式18)をまとめて,求める軌跡は

内内

だから,図示して下図太線部である.

$d(P,R) = d(Q,R)$ を満たす点 $R$ の軌跡(太線部)

図 4: を満たす点 の軌跡(太線部)

【解説】

楕円と双曲線の図形的定義が使える問題だ. この機会に復習しておこう.

まず楕円について,焦点に対して動点が を満たす時, その軌跡は楕円

となる.

楕円 $|AP|+|BP|=2a$ の概形

図 5: 楕円 の概形

次に双曲線について,同じく焦点に対して動点が を満たす時, その軌跡は双曲線

となる.漸近線は

である.

双曲線 $||AP|-|BP||=2a$の概形

図 6: 双曲線 の概形

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