【解答】
以下の解ではゲームが終了した場合は含めないものとする.ただし,ちょうど終わる時は含む.
(1)
図 1: じゃんけんによるベンチ移動ゲーム
回じゃんけんして同じベンチに座っているのは,ゲームが終了せず,かつ 2 人の勝ち数の合計が 回になっている時である.求める確率 は, に対して以下のようになる.
の時
この時はじゃんけんの回数が足りず,が隣あうことはないから,
である.
の時
この時は両者が隣あうためには引き分けがあってはならない.
よって 回とも引き分けがない時であるから,確率は
である.
の時
この時は両者がとなりあうための条件は,2 人の勝ちの合計が 回かつ,片方が先にゲームに勝たないこと.まず二人の勝ちの合計が回である確率は
である.ここでは勝ち負けが決まる時,は引き分けの時である.
次に片方が回目のじゃんけんですでにゲームに勝利している(かつ両者が同じベンチに座っている)のは,
回目のじゃんけんまでに片方が回勝利して,もう片方が回も勝たない,かつ回目も引き分けになっているケースだから
である.ここでは片方が回勝つ確率,は残りの回引き分ける確率,因子はどちらが勝つかの因子である.
よって求める確率は
である.
(式1),(式2),(式7)をまとめて, の時 ,又, の時もこれで良いから,
である.
(2)
は, の勝利回数を表す.合計のじゃんけんの回数は回だから
である.
また,移動回数は最大でも 回だから,
である.ただし,両者が同時にとなることはない.
以上(式9),(式10)のもとで考える.
まず の時,どちらも反対側の端のベンチまでは到達しないから,確率は回中回はが勝利し,回はが勝利し,残りの回は引き分けなので
である.
次に,またはでちょうどゲームが終了する場合を考える.
まずが勝利してとなる場合を考える.この時は,最後にゲームが終了することから,最初の回でとなっており,最後の回でが勝利する.任意のに対してをと書くと,この場合の確率は回目まででとなり(確率),最後の一回でが確率で勝つ時だから
である.
逆にが勝利してとなるのは,対称性より(式14)でとを入れ替えて
である.
以上(式12),(式14),(式15)をまとめて
である.
(3)
およびの時を考える.
まだゲームの勝敗が決まらないということは,の移動回数をとしたときにであるということである.(2)のは(式9)の元で成立するから,の値に応じて以下のように場合分けする.
の時
この時は(式9)の条件が満たされるから,を満たすについて足し合わせればゲームの勝敗が決まらない確率が求まるから
である.
の時
この時は余事象,つまり回目のじゃんけんの段階でゲームが終了している 場合を考えよう.より,ゲームが終了するのはどちらかが連勝したときに限られるから,その確率は
である.よって求める確率はこれをから減じて
である.一方で(式21)でとすると
で(式23)と一致するから,の時も(式21)で良い.
以上から求める確率は(式21)で
である.
【解説】
問題文の記述が悪いように思う.ゲーム終了の扱いをどうするのかが不明瞭だ.ここではゲーム終了後のケースは考えないようにした.
また,ゲームの勝利条件である「他の隣のベンチ」も若干日本語が謎である.ここでは「出発点と反対端のベンチ」についた時と解釈した.
こういう場合は,立場を解答の先頭で明確にしておいて,その設定に沿って答えるのが良いだろう.