アーカイブ一覧へ戻る
東京大学 後期 2000年 解答解説 このページの閲覧数
前の年度 1999年 次の年度 2001年
🧭 2000年度の関連ナビゲーション:
第1問 (問題) 第1問 (解答) 第2問 (問題) 第2問 (解答) 第3問 (問題) 第3問 (解答)

この問題のOpen Issue(1件)

GitHubで確認 ↗

情報取得:。最新の状態はGitHubで確認できます。

東京大学 後期 2000年 第3問 (解答解説)

📝 問題

背番号 1 から 5 までを順に付けた 5 人が, 何も置かれていないテーブルに向かっている. 最初 5 人は各自 3 枚のコインを持っている. それを背番号順に必ず 1 枚または 2 枚テーブルの上に置いてゆく. ただし, 手もとに 2 枚以上のコインがあるときに 1 枚だけコインを置く確率を とし, は人によらず一定とする.

背番号 5 の人が置き終わったところ (一巡目が終わったところ) で, 再び背番号 1 の人から順に手もとに残ったコインをテーブルに置いてゆく.

  1. 一巡目が終わったとき, テーブルの上に 7 枚のコインが置かれている確率 を求めよ. また, その を最大にする の値と, そのときの の値を求めよ.

  2. 一巡目を終えるとき, 背番号 5 の人が, テーブルの上に 7 枚目のコインを置く確率 を求めよ. また, その を最大にする の値を求めよ.

  3. 二巡目が終わったときのテーブルの上のコインの数の期待値を求めよ.

✏️ 解答解説

【解答】

背番号の人が順目に出すコインの数をとおく.

(1)

となるとき,はかである. のうちの数,の数とおくと,

だから,これを解いてである. このようになる確率は

である.(答)

次に,を最大にするを求める.だから,相加相乗平均の不等式より

である.等号成立は

の時である.

以上から,を最大にするのはで,この時である. (答)

(2)

一巡目で五人目が枚目のコインをおくのは,(1)の場合に加えて 「4人が枚コインをおき,5人目が2枚コインを出す.」 場合の確率を加えたものである.

このようになる確率は,(1)と同様にして四人のうち二人が一枚だけ出すので

である.従って求める確率は,

である.(答)

次にを最大にするを求めるため,の一階微分を計算すると

だから,の増減表は表1となる.

表 1: の増減表

したがって,

の時には最大になる.(答)

(3)

の人が1巡目と2巡目で出す合計のコインの枚数を確率変数とすると, 二巡が終わった段階の全コインの枚数は

である. 各人がコインを出す事象は独立かつそれぞれ対称だから,期待値の公式より

である.よってを求めれば良い.の取りうる値はであって, となるのは一巡目も二巡目も枚出した場合でその確率は

である.次にとなるのは,一巡目に,二巡目に枚出した(またはその逆)場合で

だから,期待値は

となる.(式22)に代入して求める期待値は

である.(答)

【解説】

(1)は計算を楽にするために相加相乗平均の不等式を用いた.このような形では頻出の応用テクニックだ.

一方,普通に増減表を書いて求めることもできるので,ここでそのパターンを紹介しておこう. の一階微分は

だから増減表は下表となる.

表 2: の増減表

したがってを最大にするのはであり,答案と一致した結果を得る.

この解答の誤りや分かりにくい点に気づきましたか? GitHubで報告する