京都大学 前期 1972年 第1問 (解答解説) 📝 問題 2つまたは3つのベクトルの加法について,次の法則が成立する. いま,個のベクトルをとし, その順序を任意にかえたものを,とする. 上の2つの法則だけをつかって, がなりたつことを数学的帰納法を用いて示せ. なお, たとえば4つのベクトル,,,について, その和は を意味するものとし, 一般の場合も同様とする. ✏️ 解答解説 【解答】 与えられた方程式の左辺と右辺を とおく. ベクトルの2つの公理 を用いて を数学的帰納法により示す. 証明の前に以下の補題Iを示す. 補題I 任意のベクトル に対し () が成り立つ. 証明 証明は数学的帰納法による. の時は(式5)は(式2)に他ならない. そこで での成立を仮定して の時を考えると, 式仮定式 である.ゆえに でも(式5)は成立する. 以上から帰納法により(式5)は示された. □ 以下数学的帰納法によって(式4)を示す. まず の時は(式4)は で,これは定義から成立する. そこで に対し, での(式4)の成立を仮定する. の定義から, なる があることに注意する. このの値で場合分けする. の時 この時は 仮定 となり, でも(式4)は成立する. の時 この時は 仮定補題に帰着 となり, でも(式4)は成立する. 以上 から, でも(式4)は成立する. ゆえに数学的帰納法により(式4)は示された.