東京大学 後期 2005年 第2問 (解答解説)
抜き出したカードに書かれた数
-
は を満たす自然数とする.関数 を とする.最終ラウンドを除く全てのラウンドで,
によって定まる戦略を採用した時の得点の期待値を, と で表せ. -
ラウンド数
が のとき,得点の期待値が最大となるような,第一ラウンドでの戦略を与え,その時の得点の期待値を求めよ. -
ラウンド数
が のとき,特典の期待値が最大となるような,第一ラウンドおよび第二ラウンドでの戦略をそれぞれ与え,その時の得点の期待値を求めよ.
【解答】
(1)
まず
である.
したがって,第
である.
また,第
である.
ゲーム全体の期待値
である.
最後に
であり,(式10)の表現で良い.
以上から,自然数
である.
(2) まず最初に,以下の補題を示す.
得点の期待値を最大にする戦略は(1)の形の関数
だと仮定する.
この戦略をとるラウンドを $p\, (1 \le p \le r-1)$ とする.
このラウンドでの得点の期待値$E_p$は, $n$ に無関係な定数
-
ラウンドが実施される確率 -
以外を引いてゲームが終了する時の1ターンの期待値を用いて
と表される.一方で
だとすると同様に
であり,$E'_n>E_n$が成り立つ.また,この変更によって$p$ラウンド以外への影響はない.
したがって, $f(1), f(2), \dots, f(10)$ を書き下した時, "1,0" という配列があればそれを入れかえることにより期待値を大きくできる.
これをくり返すことによって, 「補題」は示された.
「補題」と(1)から,
の形で与えられる.
従ってこの最大値は
(3)
第一ラウンドで
である.ただし
である.
これを最大にする
-
戦略 第一ラウンドで
, 第二ラウンドで -
期待値
である.