京都大学 前期 1965年 第1問 (問題)
数学のテストのあとで,高校生の弟が,大学生の姉と次のような対話をした. □の中に適当な記号,式,あるいは語句をいれよ.
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(弟) きょう,学校で数学のテストがありました. 命題がいくつかあって,正しいものに○印を,正しくないものには×印をつける問題でした. 全部できたつもりです.
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(姉) それは,よかったですね. その中の一つをいってごらん.
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(弟) こんなのがありました.
「二直線
, の交点は, がどんな実数値をとっても,円 の上にある」 というのです.もちろん,○印をつけました.
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(姉) なぜ,これが正しいことがわかりましたか.
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(弟) (1),(2)から
を消去したら,(3)がでるからです.それでいいでしょう. -
(姉) 結構ですね. しかし,この問題が本当によくわかっているかどうか,二,三質問をしてみましょう. まず,この命題に二直線とあるのは,もちろん
平面上の二直線のことですね. では, はどういうものですか. -
(弟)
は実数値をとる変数です. □,それに応じて,方程式(1),(2)の係数がきまって,それぞれのあらわす直線がきまります. □,それに対応する二直線が動きます. -
(姉) ところで,二直線の交点とありますが,
の値によっては,この二直線が□になることはないかしら. -
(弟) いや,それどころか,いつでも□します.
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(姉) どうして.
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(弟) □のときには,二直線の方向係数は,それぞれ□,□ですが,□ですから,□の条件をみたします.
□のときには,(1)は□軸と□し,(2)は□軸と□ですから,やはり,(1),(2)は□します.
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(姉) うまく証明しましたね. では,本題にはいって,(1),(2)から
を消去して,(3)がでたことから,(1),(2)の交点が(3)の上にあると結論したのは,どういう理由ですか. -
(弟) 僕は,こういう問題は消去するものと覚えこんでいただけで,理由なんて考えてみたこともありません. 教えてください.
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(姉) では,
を消去したときに,(3)の左辺をどのようにして,(1),(2)の左辺からだしたか,まず,それを式でかいてごらん. -
(弟)
です. -
(姉) ここにあなたがかいた等式(4)は,等式(1),(2),(3)と性格がちがいますね.
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(弟) (1),(2),(3)は□式ですが,(4)は□式です.
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(姉) そのことを心にとめておいて,(1),(2)の交点が,(3)の上にあることを証明しましょう.
$(a,b)$が(1),(2)の交点であるとすれば$x=a$,$y=b$は□をみたす.
次に,いま注意したことから,$x=a$,$y=b$は,もちろん□をみたす.
この二つのことから,$x=a$,$y=b$は□をみたし,$(a,b)$が□の上にあることがわかる.
というわけです.
19. (弟) なるほど,これで,消去の意味がよくわかりました.
ところで,姉さん.
- (姉) この交点のえがく曲線は,幾何では,交点の□といいますね.
これを
とし,(3)式の円を とすると,いままで話しあったことから, は と□するか,または は の□であることがわかりますね. 実際は, は から□を除いたものです. 証明は,ゆっくりあとで考えてごらん.