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東京工業大学 後期 2005年 解答解説 このページの閲覧数
#平面図形
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東京工業大学 後期 2005年 第2問 (解答解説)

📝 問題

を半径の円とし,その周上に長さの円弧をおく. とで接しの内部にある円を, とで接し, にも接する円をとする.

  1. と の面積の和の最小値 を で表せ.

  2. が から まで動くとき, の最大値を求めよ.

✏️ 解答解説

【解答】

座標平面で考える. 円を原点中心とし,とおく. , とおく. 対称性より

で考える.

(1)

円 の半径 ,中心 とする. まず,点でとが接するから,は線分OP上にある. 同様に点でとが接するから,は線分OQ上にある. 従って,これらの円の概要は図のようになる.

円$A,B,C$の概形

図 1: 円の概形

以下,円とが接することから,およびに関する条件を導く. まず,

のもとで,題意の条件より

である. の時 に余弦定理を用いて,(式3)から

を得る. 一方のとき,は軸上にあり,

となるが,これは(式7)に内包される.そこで以下,で(式7)を考える.

新しい変数を

とおくと,(式7)は

となる.

また, は の2次方程式 の をみたす2実解(重解含む)だから, このようなが存在するようなの条件として

端点判別式軸端点判別式軸

が課せられる.

(式12),(式15)を平面に図示すると, 図2,図3の太線部となる.

$\theta\neq \pi$の時に$r_A,r_B$が存在するための$\alpha,\beta$の条件

図 2: の時にが存在するためのの条件

$\theta=\pi$の時に$r_A,r_B$が存在するための$\alpha,\beta$の条件

図 3: の時にが存在するためのの条件

これは数式に起こすと,, として, として

の時.の時.

である.

さて, と の面積和を として,

だから,(式16)の条件のもとで,(式17)を最小化する.

\underline{ の時}

(式17)に(式16)を代入してを除去すると

で と(式16)から

で は最小で,この時の最小値は

を得る.

\underline{ の時}

(式16)から は の時の で,この時も(式26)で良い.

又, の時も対称性よりこれで良いので,( ととりかえて同じになる) 求める最小値はに対して

である.(答)

(2)

とすると,で であり,

で.これば すなわち の時最大値

をとる.(答)

【解説】

平面図形の問題.立式できればあとは多変数関数の最小を求める問題に帰着する.

(1)がこの問題のポイントで,を固定した時の二つの円の半径をどのように設定すれば面積の和が最小化するか?を考えれば良い. 最大となるのは片方の円の半径が(従ってもう片方の半径がと同じ)の時なので,その逆パターンとして両方の円の半径が等しい時だろうと想像がつく. それを数式で示していけばよい. 答案では二つの円の半径を変数で設定して,を計算して最小化した. 二つの半径は対称なので,このような場合は対称式を導入して解いていくのが王道のやり方だ.

実際,二つの円を同じ半径にするのが最も大きいを与えることは (式16)を見ればわかる.なぜならばが重解を持つ曲線(判別式)

上でが最大になることを(式26)の導出過程で示しているからである.

さて,以上のような議論を考えると,の時にが最小になることがもっとわかりやすいように答案を作ることも考えられる. 今回の答案では対称式をで定義したのでこの事実が分かりにくくなっている.

そこで,の代わりにを用いると,が明確にの最小値を与えるはずである. との関係は

だから,条件(式12),(式15),(式17)は(簡単のための時のみ考えると)

となる.ここで,平面にこの条件を図示すると図4の赤線部(端点含む)となる. は平面上の円の半径と解釈できる. よって,とりうるの範囲は,赤線部の双曲線と円が交点を持つ範囲で規定される. 図からが最小になるのは 円が双曲線と軸の交点を通る時である. よって明確にであることが示された.

$\theta\neq \pi$の時に$r_A,r_B$が存在するための$\alpha,\gamma$の条件は赤字太線部.$S_{\theta}$は図形的に$\alpha\gamma$平面の円である.

図 4: の時にが存在するためのの条件は赤字太線部.は図形的に平面の円である.

従って,求めるべきは

となり,答案と一致する.こちらの解法の方が図形的に分かり易く,問題の構造も明確になるため優れている. 問題の裏側がわかると答案に工夫ができる良い例である.

(2)は正真正銘のボーナス問題で,が出ていれば一撃でその最大値が求まる. この手の形は解答中で実演しているように,分母が綺麗になるように変数変換すると見通しが良くなることが多い.

答えもの時で,これは直感的にも一番円の半径を大きくできそうである. この時(式7)からを保ちながら,

を最大化すれば良いが,が下に凸なことからイェンゼンの不等式を利用すると

を得る.等号成立条件はの時で,二つの円の半径がの時である.

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