東京工業大学 後期 2000年 第2問 (解答解説)
-
(1)
である整数 にたいし , とおくとき,次の式を示せ. -
半径
の球球体上の定点を端点とする長さ のひもを考える.このひもが球の外側の空間を動くとき,ひもの通過しうる領域の体積を求めよ.
【解答】
(1)
\\
および
より題意は示された.
(2)
半径1の球面が
図 1:
\underline{1.
ひもの端点
\underline{2.
この場合,
円弧
図 2:
従って,ベクトル
と表せる.従って点
である.このパラメータ表示の曲線が
であるから,表1を得る.
表 1:
これと
図 3:
以下,回転体の体積
図 4: 点
である.
である.
となる.
ここで,三倍角の公式
を用いて
となる.各項の積分を,(1)の結果を利用して簡単にして解く.まず,積分を
である.(1)の漸化式および
である.(式31)にこれらを代入する.
先に
と求まる.(式14),(式15),(式41)を(式13)に代入して求める体積は
である.
【解説】
空間図形の皮を被った積分の問題と言っても過言ではない. (2)が本題だが,条件を式に落とし込む前半パートと,回転体の体積を求めるための計算を行う後半パート, どちらも歯応えのある問題だ.
まず前半パートについてだが,点Pが領域の境界にある時,線分
図 5:
次に後半パートについてだが,積分するところで誘導に乗る形で(1)を利用したが, 三角関数と多項式の積の形なので部分分数分解を繰り返すことで積分可能で, 人によっては慣れている分直接積分を計算してしまった方が早いかもしれない. または時間が余れば直接積分で検算しに行く,という形だろう.
以下の二つの積分は難関大では頻出なので,覚えてしまいたい. 証明は部分積分法そのままなので割愛する.解答でそのまま使ってしまって問題ない.
各項は
この公式を用いて,以下各項の積分を与える.
従って,
となって,同じ答えを得る.
最後に,今回のようなパラメータ表示の曲線の積分時のポイントを一つ復習しよう. (式18)のように,多価関数になった場合,形式上は積分を分けて考えないといけない. しかし,結局変形するとパラメータに関する一つの積分
になっている. これは普通のパラメータ表示の曲線の場合には成立するので覚えておこう.