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東京工業大学 後期 2000年 解答解説 このページの閲覧数
#空間図形 #積分
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東京工業大学 後期 2000年 第2問 (解答解説)

📝 問題
  1. (1) である整数 にたいし , とおくとき,次の式を示せ.

  2. 半径 の球球体上の定点を端点とする長さ のひもを考える.このひもが球の外側の空間を動くとき,ひもの通過しうる領域の体積を求めよ.

✏️ 解答解説

【解答】

(1)

とする.部分積分法を用いて題意を示す.

                                                                                                                                            \\

および

より題意は示された.(答)

(2)

半径1の球面が となるように空間座標をおく. 平面でひもがうごく領域を,紐の固定された端点として, を軸まわりに回転した立体の体積を求めれば良い. 紐の自由に動く端点をとする. 対称性からのみ考える.

$x>1$での点$P$の様子

図 1: での点の様子

\underline{1. の時}

ひもの端点は球面に阻害されることなく動けるので,上をうごく. この様子を図1に示す.

\underline{2. の時}

この場合,が動ける限界にある場合,紐は円上のある点Qまで円に張り付き, そこから直線が円の接線になる. ただしからの範囲で考える.

円弧の長さはだから線分の長さはであり, その方向ベクトルは円の接線になることからである. この様子を図2に示す.

$x\le 1$での点$P$の様子

図 2: での点の様子

従って,ベクトルは

と表せる.従って点の座標は

である.このパラメータ表示の曲線が平面でどのような軌跡になるかを調べる.

であるから,表1を得る.

表 1: のによる変化

これとに注意して,の軌跡は図3のようになる. 図のようにの部分を,の部分をと定義する.

$x\le 1$での点$P$の軌跡

図 3: での点の軌跡

以下,回転体の体積を求める.点全体の軌跡は図4で示す通りである. これを軸周りに回転した体積が求める体積である. はの部分の回転体の体積との部分の回転体の体積の和から,球の体積を引いたものである. すなわち

点$P$の軌跡の全体像

図 4: 点の軌跡の全体像

およびはそれぞれ半径の球と半径の球の半分だから

である.は,とを分けて考えると

と表せる.(式10),(式12)を代入して

である. と変数を置き換えて

となる.

ここで,三倍角の公式

を用いて, を除去すると

となる.各項の積分を,(1)の結果を利用して簡単にして解く.まず,積分をおよびで表すと

である.(1)の漸化式およびに対して, より,それぞれの項はの小さい順に整理すると

である.(式31)にこれらを代入する. 先にをに変換し,最後にに具体的な値を代入すると,

と求まる.(式14),(式15),(式41)を(式13)に代入して求める体積は

である.(答)

【解説】

空間図形の皮を被った積分の問題と言っても過言ではない. (2)が本題だが,条件を式に落とし込む前半パートと,回転体の体積を求めるための計算を行う後半パート, どちらも歯応えのある問題だ.

まず前半パートについてだが,点Pが領域の境界にある時,線分が円の接線となることを今回は証明なしに用いた. これは図から明らかなので一言付け加えておいても良いかもしれない. というのも図5において,AからPまで繋ぐとき,の方がよりも短いのは明らかであるからだ.

$x\le 1$での点$P$の様子.AからPまで繋ぐとき,$A\to Q\to P$の方が$A\to Q' \to P$よりも短いのは明らかである.

図 5: での点の様子.AからPまで繋ぐとき,の方がよりも短いのは明らかである.

次に後半パートについてだが,積分するところで誘導に乗る形で(1)を利用したが, 三角関数と多項式の積の形なので部分分数分解を繰り返すことで積分可能で, 人によっては慣れている分直接積分を計算してしまった方が早いかもしれない. または時間が余れば直接積分で検算しに行く,という形だろう.

以下の二つの積分は難関大では頻出なので,覚えてしまいたい. 証明は部分積分法そのままなので割愛する.解答でそのまま使ってしまって問題ない.

各項はの微分をしていったものと,の繰り返しなので覚えやすい. とで符号が異なるのでそこだけ注意しよう. の方は最初のだけ符号が負になるが,そのあとは全て正である. 一方の方は,最初の二項だけ符号が正になるが,そのあとは全て負になる.

この公式を用いて,以下各項の積分を与える.

従って,

となって,同じ答えを得る.(答)

最後に,今回のようなパラメータ表示の曲線の積分時のポイントを一つ復習しよう. (式18)のように,多価関数になった場合,形式上は積分を分けて考えないといけない. しかし,結局変形するとパラメータに関する一つの積分

になっている. これは普通のパラメータ表示の曲線の場合には成立するので覚えておこう.

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