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東京工業大学 後期 2004年 解答解説 このページの閲覧数
#場合の数・確率
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東京工業大学 後期 2004年 第1問 (解答解説)

📝 問題

場所1から場所に異なる個のものが並んでいる. これらを並べ替えてどれもが元の位置にならないようにする方法の総数をとする. ただしとする.

  1. の場合の並べ替え方をすべて書き出して,を求めよ.

  2. に対して を証明せよ.

✏️ 解答解説

【解答】

個のものを数字のからであらわし,一つの並べ方を桁の整数で表す. 場所をこの整数の桁目に対応させる. わかりやすさのため桁目の数字をとする. よって一つの並べ方はとなる. 最初の並べ方は場所に整数が置いてあるパターンとする. 例えば,のとき,最初の並べ方はであるとする.

(1)

の時,つのものをの整数であらわして,全ての並べ方をリストアップすると

表 1: の時の並べ方の一覧

の通りだから,である.(答)

(2)

とする. 対称性からとなる並べ方は等しいので,以下として考える. にを題意を満たすように並べれば良い.

\underline{\textbf{ の時.}}

にを題意をみたすように並べれば良く,通りある.

\underline{\textbf{ の時.}}

はからのどこへでも配置できる. をで置き換えれば,をからのどこかに配置することになり,はには置けないから, これは要するにをに条件を満たして配置することと同じである. 従って場合の数は通りである.

以上で全ての場合が尽くされているから,求める場合の数はを動かして倍した

である.よって題意は示された.(答)

【解説】

場合の数の問題で,ものを並べていくという意味では1991年の第一問の類題と言えるだろう. (1)は書き下せば良く,(2)は個目(または個目)を固定して考えればそこまで難しくはないだろう.

(1)の検算として,の時のを計算して(2)の漸化式に代入することが挙げられる. まず,の時はの一通りだから

である.

の時は実際に書き下すと,

表 2: の時の並べ方の一覧

のふた通りで

である. よって,(2)の漸化式でとすると

となって(1)の結果と合致しているので検算できた.

さてここからが本題である. この問題で扱った「n個の要素の順列で,どの要素も元の位置にない順列」のことを,完全順列と呼ぶ. 今回の問題ではから定義されていたが,もちろんの時はである.

さて,漸化式から一般項を求める.この漸化式は以下のように変形できる.

従って漸化式を繰り返し用いてを用いると

である.次にこの式の辺々をで割って

だから,漸化式を繰り返し用いての時

だから第二項はであり

となる.右辺がのとき, の時を与えることを用いて,和の範囲をからに変更できる.

これが一般項である. 標準的にはの時にもとして拡張する.

大学に入ってテイラー展開を習うと,この一般項は以下の指数関数のテイラー展開に酷似している.

実際ここにを代入するとに一致するので,での極限は

となる. は制約なく個のものを並べた時の場合の数だから,全体の場合の数のうち完全順列の場合の数がであることがわかる.

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