東京工業大学 後期 1995年 第2問 (解答解説)
楕円
-
の外部の点 から への 接線が直交するように を動かす. の軌跡を求めよ. -
を (1) で求めた の軌跡とする. と で囲まれた部分を直線 を軸として,回転してできる回転体の体積を求めよ.
【解答】
楕円
図 1: 楕円とPの概形
図 2:
\underline{
接線のうち一本が
\underline{
接線が
と表すことが出来る.題意よりこれら二つの接線が直交する,すなわち
となる条件をもとめる.ここで新しい座標系
によって定め,新しい座標系での図形に「
とかけ,
両辺正だから2乗して
(式9)が
の2つの解 (
とかけるが,点
と書ける.
以上二つの場合分けで全ての場合が尽くされた.
という半径
(2)
図 3: 回転させる部分の概形
図 4: 回転した図形の
図 5: 回転した図形の
そこで以下右辺を別々に求める.
だから,対称性より
となる.ただし最後の行に(式17)を用いた.同様に
となる.ただし最後の行に(式18)を用いた.
(式21),(式24)の積分部分は,各々半径
となり,求めるべき体積は(式16)に代入して
である.
【解説】
楕円の性質について問う図形の問題.(1)がもとまれば(2)はほぼボーナス問題である.
(1)の性質自体は楕円の性質としてある程度知られたものであり,求めた軌跡
まず細かいところだが,本解答中で二次方程式(式9)を出すところでは,座標変換と点と直線の距離公式を用いたが,そのまま接線が楕円と接する条件として 楕円の式に接線の式を代入した
が重解を持つとしても良い.式を整理すると
となり,この判別式
を得る.これは(式9)と同じだから,以下同様に解くことができる. 計算量的には点と直線の距離を用いた方が楽ではあるがやり方としてはこちらの方が標準的と思われる.
さて,もっと別の手段として接線の方程式を異なる方法で置くこともできる.
上の解答では点
まず前提として,楕円
上の点
で与えられる.これは円の場合の自然な拡張になっている.
楕円
と表せる.点
これら2本の直線が直交するので,
また,これら2本の直線が点
このような条件を満たす
だから,一つ目の式に代入すると
同様に,
これが
と書けることを利用して
を得る.
その上で,解と係数の関係から
だから,これを代入して
となる.
(2)の体積を求める問題については,答案のように
を利用して
図 6: 図形を
さて,この問題はパップスギュルタンの定理で検算が効くので確認しよう.
パップスギュルタンの定理とは面積が
と書けるというもの.ただし
定理の証明自体は簡単で,いわゆるバームクーヘン積分の公式の簡単な言い換えに過ぎないため, 答案中で証明して利用しても問題ないだろう. 参考のために証明を示す.
グラフ
である.ここで,重心の定義は
である.ここで
は図形の面積である.これらを代入して
だから定理は示された.
今回の場合,回転させる図形の重心は原点
である.従って,求める体積は
となり,同じ回答を得た.