東京工業大学 後期 1992年 第2問 (解答解説)
【解答】
ベクトル
となる.これは初項
となる.
したがって,点
となる.題意より
である.ここに
したがって,求める座標は
である.
【解説】
平面図形の問題で,ベクトルや行列を利用するなどいくつかやり方がある問題だと思う.
今回解答で採用したのは複素数を利用した方法であり,計算量的には一番簡単に解けるやり方だと思われる.
点
ここで複素数を扱う上での解答上のテクニックを一つ説明したい. およそ複素数を何か文字で置く場合
のように実部虚部を変数とするか
とおくのが一般的である.
後者を利用する場合,いわゆる大学数学の範囲にオイラーの公式と言われるものがあって,
という関係が成り立つ.これによって,例えば加法定理が成り立つことが以下のように容易に見られる.
だから,実部と虚部を比較すると
となり,加法定理を得る.
特に複素数で回転を扱う問題の場合,回転の合成をしたいことがあり,その場合にはこのオイラーの公式が非常に有用である. かといってあからさまに使うのは憚られるので,今回の解答のように
という表記を用いる. すると,先ほどの加法定理から
という関係が成り立つので,これを用いて変形していくことができる. 今回の解答ではこの関係を使うことはなかったが,使う場合,不安な人は加法定理から証明を与えておけば良いだろう. 実際にやってみると,
と数行で終わる証明なので時間も必要ない.