論文投稿時のLaTeXテンプレートリンク集
論文を書く時,投稿先のテンプレートに合わせてLaTeX原稿を作るのが通常のやり方だと思う.そこで,投稿したことのある,または今後投稿する可能性がある雑誌のテンプレートへのリンクページをまとめ,今後の参考にする.ちなみにこれらのテンプレートは優れたものが多いので,自分でノートを作る時にも便利だと思う.
Note: 良いものがあれば追加していく予定.
American Physics Society
Physical Reviewを代表とするAPSジャーナル系はrevtexパッケージが用意されており,デフォルトでインストールされているケースがほとんどである.追加でインストールが不要なので手軽に利用でき,フォーマットも綺麗なのでおすすめ.ただし日本語には非対応.revtexはapsrev4-2
というbibtex用のスタイルも提供している.
revtex MWE
\documentclass[luatex,twocolumn,showpacs,aps,prb,reprint,amsfonts,amsmath,amssymb,floatfix,superscriptaddress, longbibliography]{revtex4-2}
\usepackage{lipsum}
\begin{document}
\title{Title} % title inside the document
\author{Taro Yamada}
\affiliation{Japan}
\onecolumngrid
\begin{abstract}
\lipsum[2]
\end{abstract}
\twocolumngrid
\section{Introduction}
\lipsum[10]
\end{document}
ACS Publishing
Americal Chemical Societyの発行するJournal of physical chemistryやJournal of Chemical Theory and Computationといった雑誌にはachemsoパッケージが用意されている.これも追加インストールが不要なので使いやすい.bibtex用のachemso
スタイルも提供されている.
achemso MWE
\documentclass[journal=jacsat,manuscript=article]{achemso}
\usepackage{lipsum}
\title{Title} % title outside the document
\begin{document}
\title{Title}
\begin{abstract}
\lipsum[2]
\end{abstract}
\section{Introduction}
\lipsum[10]
\end{document}
IOP Publishing
英国Institute of Physicsの発行する雑誌には,iopartパッケージが用意されている.これは自力でインストールしないといけない.
Springer
Springerの論文投稿用テンプレートとして,sn-jnl
クラスが用意されている.
Springerの書籍用のテンプレートも用意されている.これは自力でインストールしないといけない.これは使って見たが余白が大きすぎるため,デフォルトだとちょっと使いにくいと思った.Springerの本自体は別に普通の余白なのだが,なぜこのテンプレートだけこれだけ余白が大きいのかはちょっと謎.また,投稿時にこのテンプレートを使う必要はない(編集者に確認ずみ)ため,Springerから書籍の出版をする際も使いにくければ利用する必要はない.
NeurIPS
機械学習系の論文で見かけるNeurIPSは,どうも毎年違うスタイルファイルを利用しているようだ.中身は同じかもしれないが,usepackage
で利用するパッケージ名がneurips_2024
のように年を付記する形になっている.こちらも手動でインストールする必要がある.
ICML
おなじく機械学習系のトップカンファレンスであるICMLも毎年スタイルファイルを利用するようだ.
日本物理学会
日本語用のテンプレートということで,国内のものも探した.日本物理学会は学会誌用ののテンプレートをいくつか用意している.スタイルファイルとしてはnewbutsuri.sty
とbutsuri2.sty
の二種類あり自身でインストールする必要あり.サンプルファイルがいくつか用意されており,物理系で2段組の日本語ノートを作りたい場合はこれが良さそうに思う.
LaTeXパッケージのインストール方法
revtex
のようにデフォルトで入っていないものはLaTeXパッケージとして追加でインストールする必要がある.以下にインストール方法を簡単に記す.まずはファイル一式をダウンロードし,Zipなら解答しておく.以下NeurIPSを例に進める.
$ wget https://media.neurips.cc/Conferences/NeurIPS2024/Styles.zip
$ unzip Styles.zip
解凍すると,Styles
ディレクトリにneurips_2024.pdf
,neurips_2024.sty
,neurips_2024.tex
の3つのファイルがあった.どういうファイルがあるかはパッケージによるが,.sty
拡張子を持つのがusepackage
から呼び出すLaTeXのスタイルファイルだ.他にも.cls
の場合もあり,こちらはdocumentclass
から呼び出す.このファイルをLaTeXの既定の場所に置く必要がある.これはkpsewhich
コマンドでどこに置くべきかわかる.ここでは例として絶対に入っているamsmathパッケージの場所を探す.
$ kpsewhich amsmath.sty
/usr/local/texlive/2023/texmf-dist/tex/latex/amsmath/amsmath.sty
/usr/local/texlive/2023/texmf-dist/tex/latex/
ディレクトリに<パッケージ名>/<ファイル名>
の形でファイルを配置する.sudo権限が必要.
sudo mv Styles /usr/local/texlive/2023/texmf-dist/tex/latex/neurips_2024
最後にmktexlsr
でパッケージ一覧を更新する.
sudo mktexlsr
これで無事利用できるようになる.以下サンプルファイルをベースにした簡単なMWEだ.
\documentclass{article}
% if you need to pass options to natbib, use, e.g.:
% \PassOptionsToPackage{numbers, compress}{natbib}
% before loading neurips_2024
% ready for submission
\usepackage{neurips_2024} % use [preprint] option for arXiv, [final] for the final version
% to avoid loading the natbib package, add option nonatbib:
% \usepackage[nonatbib]{neurips_2024}
\usepackage{lipsum}
\usepackage[utf8]{inputenc} % allow utf-8 input
\usepackage[T1]{fontenc} % use 8-bit T1 fonts
\usepackage{booktabs} % professional-quality tables
\usepackage{amsfonts} % blackboard math symbols
\usepackage{nicefrac} % compact symbols for 1/2, etc.
\usepackage{microtype} % microtypography
\title{MWE for NeurIPS2024}
\author{
Taro Yamada \\
Department of Japan\\
\texttt{hogehoge@email.com} \\
}
\begin{document}
\maketitle
\begin{abstract}
\lipsum[2]
\end{abstract}
\section{HOGE}
\lipsum[10]
\end{document}
つぎに,bibtexのスタイルファイル(.bst
)を含むパッケージの場合,これはまた別のディレクトリに配置する必要がある.基本的にはスタイルファイルのディレクトリ(tex/latex
)と似た場所(bibtex/bst
)にあるが,これもkpsewhich
で検索できる.
$ kpsewhich apsrev4-2.bst
/usr/local/texlive/2023/texmf-dist/bibtex/bst/revtex/apsrev4-2.bst
このディレクトリに同じ形式でファイルを配置し,mktexlsr
コマンドでファイルデータベースを更新する.
まとめ
物理,化学系雑誌,あとは機械学習系で物理化学分野でたまに見かける会議でLaTeXテンプレートのあるものをいくつかとりあげた.投稿時はもちろん,日常のノート作成にも大いに使えるテンプレートだと思うので時間があるときに覗いて見ると良いと思う.
TODO
- パッケージごとに例を表示
- 対応している主要機能の調査(推奨エンジンなど)