日付:2022/04/10

VASP5.4.4のインテルマシンでのコンパイルはかなり簡単というか,あまり対処が大変なエラーにでくわしたことがない.さすが商用ソフトウェアだけあってよく練られているのだと思う.今回はintel oneapi環境下にインストールする.

基本的には公式wikiのページにくわしくのっているのでそちらを参照するとよい.

コンパイラのバージョンは以下の通り(モジュール環境でoneapi 2020.04を利用した)

mpiifort --version
ifort (IFORT) 19.1.3.304 20200925
Copyright (C) 1985-2020 Intel Corporation.  All rights reserved.

追記:2021.07のversionでも同様にcompileできることを確認した.

make.includeの作成

archディレクトリにいくつかのアーキテクチャ用のmake.includeのサンプルがある.今回はインテル用を利用する.

cp arch/makefile.include.linux_intel  ./makefile.include

ファイルのMKL_PATH = $(MKLROOT)/lib/intel64の前にMKLROOTを追加する.これは環境変数のMKLROOTと同じpathを設定すればよい.

MKLROOT    = /home/local/intel/compilers_and_libraries_2020.4.304/linux/mkl

このディレクトリの場所はマシンごとに異なる.mpiifortの場所などから探すとよいだろう.

make

あとはmakeするだけ.経験的にVASPのmakeは並列化しても通る気がするが,不可解なエラーでとまったらまずは-jを外してみることをおすすめする.

make -j 16 all

R2SCANパッチの当て方 2022/6/12

パッチのページはこちら.READMEにpatchのあてかたがかいてあるが,srcディレクトリに行って単に

# git clone 
git clone https://gitlab.com/dhamil/r2scan-subroutines.git

# srcディレクトリに行ってpatchを当てる
cd /path/to/vasp.5.4.4/src
patch < /path/to/r2scan-subroutines/vasp_patch_files/metagga544.diff*

でよい.patchをあてたら再コンパイルが必要だが,これは1分程度でおわる.

# vaspのルートディレクトリへ移動
cd .. 
# make
make all

これでR2SCANを使えるようになる.